歯磨き後のコーヒーは歯が溶ける?虫歯が予防できる飲み物を紹介
ブレイクタイムに欠かせないコーヒーですが、「コーヒーを飲むと歯が溶けてしまう」という噂と、「コーヒーには虫歯予防効果がある」というまったく異なる噂があるのをご存じでしょうか?コーヒーが好きな人はとくに気になる噂ですよね。この記事では、コーヒーによる歯への影響や、飲みものでの虫歯予防について解説していきます。この記事を読むとわかること
- コーヒーは歯を溶かす可能性がある!
- 虫歯予防ができる飲みもの
- 虫歯になりやすい飲みもの
- 飲みものが原因の虫歯を予防する方法3選
コーヒーは歯を溶かす可能性がある!
コーヒーが歯を溶かすといわれている理由は、コーヒーの飲み方にあるようです。コーヒーに砂糖や牛乳を入れたり、コーヒーと一緒にお茶菓子を食べたりすると、虫歯の原因になる可能性があります。この章ではコーヒーが歯に与える悪影響と、コーヒーを飲む際のポイントを紹介するので、コーヒー好きの人はチェックしてみてください。コーヒーが歯に悪いといわれる理由
コーヒーを飲むデメリットとして一番有名なものが、着色よごれです。色の濃いコーヒーは歯を黄ばませてしまうので、インプラントを入れている人やホワイトニングをしている人は、とくに気を付けなくてはいけません。ほかにも、コーヒーには以下4つのデメリットがあります。- 着色の原因になる
- 口臭の原因になる
- 歯のエナメル質を溶かしてしまう可能性がある
- 砂糖や牛乳を入れたコーヒーは虫歯リスクを上昇させる
着色の原因になる
歯の着色汚れ(ステイン)の原因は、食べ物や飲みものに含まれるポリフェノールが、歯のエナメル質を保護しているペリクルと結合することで起こります。コーヒーにはポリフェノールが豊富に含まれているので、歯の黄ばみの原因となってしまうのです。着色汚れは放っておくと落ちにくくなるので、歯の黄ばみが気になったらステイン除去効果のある歯磨き粉などを使ってケアしましょう。口臭の原因になる
コーヒーに含まれるカフェインには利尿作用があり、体内の水分を尿として排出をうながします。身体の水分量が低下するので唾液の分泌が少なくなり、口臭や口の渇きが悪化してしまうため、コーヒーを常飲している人は注意が必要です。また、空腹時にコーヒーを飲むと、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が胃酸の分泌を促進させて口臭の原因になることもあります。クロロゲン酸とはクロロゲン酸はポリフェノールの一種で、高い抗酸化作用があります。クロロゲン酸のデメリットとして口臭の悪化をあげていますが、メリットとして歯周病の予防が期待できます。歯のエナメル質を溶かしてしまう可能性がある
口の中は通常pH6.8~7.0の中性に保たれていて、pHが5.5以下の酸性になると歯のエナメル質が溶け出してしまいます。コーヒーはpH5の弱酸性の飲み物なので、長時間歯にコーヒーが付着していると歯が溶けてしまう可能性も否定できません。頻繁にコーヒーを飲む人は、コーヒーによって酸蝕歯(さんしょくし)が起きる可能性もあるので注意しましょう。酸蝕歯(さんしょくし)とは酸蝕歯(さんしょくし)とは、酸が原因で歯が溶けてしまうことを指します。歯がなくなる原因として、虫歯や歯周病と同様に問題視されています。以下4つの症状が当てはまる場合は酸蝕歯(さんしょくし)になっている可能性が高いです。- 冷たいものを食べたり飲んだりすると歯がしみる
- 熱いものを食べたり飲んだりすると歯がしみる
- 歯が黄ばんでみえる
- 歯を光で照らすと透けてみえる
砂糖や牛乳を入れたコーヒーは虫歯リスクを上昇させる
コーヒーはブラック以外にも、カフェラテやモカなどさまざまな楽しみ方ができる飲みものですが、砂糖や牛乳をいれてコーヒーを飲むと虫歯リスクは上昇します。砂糖を摂取するとむし歯菌が砂糖をブドウ糖へ分解しますが、このときに酸がつくられます。口腔内が中性から酸性に傾くので、砂糖や牛乳をいれてコーヒーを飲む人は、飲んだあとに歯磨きやうがいをするようにしましょう。無糖コーヒーは虫歯や歯周病を予防してくれる可能性がある
これまで、コーヒーによる歯への悪影響について説明してきましたが、コーヒーを飲むことで得られるメリットもあります。コーヒーに含まれるポリフェノールには、以下3つの効果があります。- 抗菌作用
- 抗酸化作用
- 抗ウィルス作用
虫歯予防にコーヒーを飲む4つのポイント
コーヒーで虫歯予防ができるなら、積極的にコーヒーを飲みたいと考える人もいるでしょう。しかし、コーヒーで虫歯予防をする場合は、コーヒーのメリット・デメリットを考慮して日常に取り入れる必要があります。コーヒーを飲む際に注意するべき4つのポイントを解説していくので、虫歯予防としてコーヒーを取り入れたいと考えている人や、普段からコーヒーを好んで飲む人は参考にしてみてください。- 1日1杯までにする
- 砂糖や牛乳をいれない
- 一緒にお菓子を食べない
- コーヒーを飲んだ後は歯磨きをする
1日1杯までにする
コーヒーは歯が溶けてしまったり、口臭が悪化したりする可能性があるので水分補給として常飲するのはおすすめできません。歯だけではなく舌にも着色汚れが付く可能性もあります。虫歯を予防する目的でコーヒーを取り入れる場合は、1日1杯を目安にするといいでしょう。砂糖や牛乳をいれない
コーヒーで虫歯対策をする場合は、必ずブラックコーヒーで取り入れるようにしてください。コーヒーに砂糖や牛乳を入れて飲むと、虫歯の原因をつくってしまい、逆効果になってしまうので注意しましょう。一緒にお菓子を食べない
仕事や家事の合間の休憩にコーヒーと一緒にお茶菓子を食べる人もいると思いますが、お菓子の糖分や食べかすが虫歯の原因になってしまいます。虫歯対策としてコーヒーを取り入れる場合は、一緒にお菓子を食べるのは控えてください。コーヒーとお菓子を一緒に楽しみたいという人は、時間を決めてだらだら食べに繋がらないように注意しましょう。コーヒーを飲んだ後は歯磨きをする
コーヒーが長く歯に付着していると、歯のエナメル質を溶かしてしまう可能性があります。コーヒーを飲んだ後はできるだけ歯磨きをするようにしましょう。歯磨きをすることで、酸蝕歯(さんしょくし)や歯の着色汚れを予防できます。歯磨きをすぐできるタイミングではない場合は、うがいをしたり水を飲んだりするのがおすすめです。虫歯予防ができる飲みもの
「コーヒー以外にも虫歯を予防できる飲みものがあるなら知りたい」という人もいるでしょう。飲みもので虫歯を予防したい場合は、口の中のpHと近い飲みものを取るのがおすすめです。具体的には、以下3つがあてはまります。- 緑茶
- 牛乳
- ミネラルウォーター
緑茶
緑茶のpHは6.3ほどといわれていて、歯のエナメル質を溶かす心配がありません。また、緑茶に含まれるカテキンは抗菌作用があるため、虫歯や歯周病を予防できます。ただし、お茶に含まれるタンニンは、着色汚れの原因になるので、インプラントやホワイトニングをしている人は注意しましょう。牛乳
牛乳のpHは6.8なので、口の中のpHとほぼ同じです。また、カルシウムが豊富に含まれているので、歯を丈夫にする効果を期待できます。しかし、牛乳には乳糖と呼ばれる糖分が含まれているので、牛乳を飲んだ後はうがいや歯磨きをするようにしましょう。ミネラルウォーター
ミネラルウォーター(水)のpHは7.0と、口の中のpHと同じです。無色透明なので着色汚れの心配もありません。水分補給として常飲するなら、ミネラルウォーターを選ぶのがおすすめです。虫歯になりやすい飲みもの
「虫歯予防のために避けた方がいいのみものも知りたい」という人もいるでしょう。基本的に、糖分が多い飲みものや酸っぱい飲みものは、歯にダメージを与える可能性が高いです。とくに、以下6つの飲みものは虫歯になりやすくなるのでおすすめできません。- 炭酸飲料
- ジュース
- レモン水
- 酢
- スポーツ飲料
- お酒
炭酸飲料
炭酸飲料は飲み物の中でもトップレベルに酸性度が強いので、歯のエナメル質を溶かしてしまう可能性が高いです。たとえばコーラのpHは2.2、サイダーのpHは2.9と、非常に低い値となっています。また、糖分も多く含んでいるため、常飲すると虫歯リスクを高めるので注意しましょう。ジュース
ジュースには多くの砂糖が含まれているので、虫歯になる可能性が高くなります。健康目的で飲む人が多い野菜ジュースでも、角砂糖4.5個分の糖分が入っていることもあるようです。砂糖が多いほど虫歯リスクが高まるので、ジュースを頻繁に飲むのは控えましょう。レモン水
レモン水はレモンをそのまま水につけたり、レモン果汁を入れたりするため、レモンの酸が歯のエナメル質を溶かしてしまう可能性があります。近年、デトックスウォーターとして人気ですが、常飲するのはおすすめできません。レモン水を常飲していると、歯が溶けて黄ばんでしまう可能性もあります。酢
ダイエットや健康のために飲む人も多い酢ですが、pH2.6~2.9と強い酸性の飲みものです。適度に摂取する分には問題ありませんが、頻繁にお酢の入った飲みものを飲んでいると、歯のエナメル質が溶けだしてしまうかもしれません。健康増進目的でお酢を飲んでいる人は、摂取回数に注意しましょう。スポーツ飲料
スポーツ飲料は多くの砂糖を含んでいるだけではなく、実は酸性度の強い飲み物です。たとえば、ポカリスエットはビタミンCや酸味料が配合されているため、pH3.5程度といわれています。そのため、スポーツ飲料を頻繁に飲んでいると、酸蝕歯(さんしょくし)や虫歯のリスクが上昇してしまいます。お酒
アルコールは分解するときに多くの水分が失われるので、唾液の減少によって虫歯リスクが高くなります。また、アルコールは酸性で糖分が多く含まれているものが多いので、毎日多量の飲酒をしていると歯が溶けてしまうかもしれません。アルコールを飲んでいるせいで歯磨きが雑になることも考えられるため、二次的に虫歯を悪化させてしまうと考えられます。飲みものが原因の虫歯を予防する方法3選
歯の健康は気になるけれど、食べ物や飲み物に制限ばかりでは息がつまってしまいますよね。そこで、虫歯リスクの高い飲みものを少しでも低リスクに飲むための3つのポイントを紹介します。虫歯リスクの高い飲みものとして挙げられた飲みものを頻繁に飲む人は、これから紹介するポイントを実践してみてくださいね。- 糖分の多い飲みものを常飲しない
- 飲みものを飲むときはストローを使う
- 甘いものを飲んだあとは水を飲む