歯がしみる原因はむし歯や知覚過敏だけじゃない!見分け方・対処方法
「歯にズキズキとしみるような痛みがあるけど、むし歯なのか知覚過敏なのか分からず困っている」という人もいるのではないでしょうか。しかし、歯に痛みが生じる原因はむし歯や知覚過敏だけではありません。この記事では、歯がしみる原因や対処方法を解説しているので、歯の不調に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。この記事を読むとわかること
- 歯がしみる原因とは?
- 歯がしみる原因を見極める4つの方法
- 歯がしみるときの対処方法7選
歯がしみる原因とは?
歯がしみる原因はエナメル質がなんらかの原因ですり減り、象牙質が露出してしまうことにあります。エナメル質がすり減る原因は、むし歯以外にも以下の4つが挙げられます。- むし歯
- 知覚過敏
- 歯周病
- ストレス
むし歯
むし歯はエナメル質に穴をあけて象牙質を露出させてしまうため、歯にしみるような痛みを感じます。初期段階ではほとんど自覚症状はありませんが、進行すると甘い物や冷たい物を食べたときに歯がしみるようになり、むし歯が深部にまで進むと温かい物を食べても歯に痛みを感じます。むし歯を放置すると歯茎の中で膿がたまったり、顎や骨に炎症を起こしたりして抜歯しなくてはいけなくなってしまうので、治療が容易な初期段階で根治させることが重要です。知覚過敏
知覚過敏は、加齢や間違った歯磨きによってエナメル質が薄くなったり、歯茎が下がったりすることで象牙質がむき出しになることで起こります。むし歯はないのに歯がしみるというときは、知覚過敏によって症状が引き起こされているかもしれません。歯磨きの力が強い人や、食いしばり、歯ぎしりの癖がある人は知覚過敏になりやすいので要注意です。歯周病
歯周病が進行すると歯肉が痩せて、エナメル質に覆われていない歯根がむき出しになってしまうため、歯にしみるような痛みを感じることがあります。歯周病の初期症状は歯茎の腫れや出血のみですが、症状が進行するに従って歯茎が下がって歯が揺れたり、膿が出たり、最悪の場合は歯が抜け落ちてしまうかもしれません。しっかり歯が磨けていない人や過度なストレスを抱えている人、喫煙習慣がある人は歯周病になりやすいといわれているので、当てはまる人は定期的に歯科検診を受けましょう。ストレス
むし歯や歯周病、知覚過敏といった口腔内のトラブルが見られないのに歯がしみる場合、ストレスがきっかけに症状が発生している可能性があります。ストレスによって歯がしみる原因は以下の3つです。- 食いしばり・歯ぎしり
- 免疫力が低下する
- 唾液の分泌が低下する
食いしばり・歯ぎしり
ストレスを抱えていると交感神経優位になり、口周りの筋肉が過度に緊張して食いしばりや歯ぎしりを引き起こすことがあります。朝起きたときに顎が疲れているという人は、食いしばりや歯ぎしりをしている可能性が高いです。歯の欠けや割れ、歯根膜の炎症につながるほど歯に負担がかかるので、食いしばりや歯ぎしりが癖になっている人は、自分にあったストレス解消法を見つけてストレスがたまらないように気をつけましょう。免疫力が低下する
ストレスを溜めすぎると、血管が収縮して血の巡りが悪くなり、体温が普段よりも低くなることで、免疫力が低下します。免疫力が低下すると抗体が正常に働かなくなるため、口内に歯周病菌を増加させてしまいます。歯に付着したプラークをしっかりと取り除くことで予防ができるので、ストレスを感じやすい人は普段からしっかりデンタルケアを行うようにしましょう。唾液の分泌が低下する
ストレスによって副交感神経が優位になると、唾液の分泌が減少し、むし歯や歯周病のリスクが上昇してしまいます。唾液には、自浄作用や免疫作用、抗菌作用など、口内を健やかに保つ役割があります。唾液の分泌が減少すれば、その恩恵を受けられなくなるため、口内環境を悪化させ、虫歯や歯周病の原因となるのです。また、ストレス過多のときに分泌される唾液は粘度が高く、口の中がネバつきや口臭の原因にもなります。歯がしみる原因を見極める4つの方法
これまでは歯がしみる原因をお伝えしましたが、自分で原因を見極めるのは難しいですよね。そこで、ここからは歯がしみる原因を見極める方法をご紹介します。4つの項目から見極める方法をお伝えしているので、自分にあてはまるものをチェックしてみましょう。痛みの持続時間
痛みの持続時間によって、歯がしみる原因が異なります。痛みを感じる時間が短い場合と長い場合、または常に痛いという場合で、それぞれ詳しく見ていきましょう。痛みを感じる時間が短い
一瞬だけ歯がしみるというように、痛みを感じる時間が10秒以下という場合は、知覚過敏や歯周病が原因となっているケースが多いです。むき出しになった象牙質が食べ物や外気の刺激によって痛みとして感じているので、刺激を受けたときだけ痛みを感じます。痛みの持続時間が短い場合は、知覚過敏や歯周病の対策をしてみましょう。常に痛みがある・痛みを感じる時間が長い
常に痛みがある場合や、数分にわたって痛みが続く場合は、むし歯になっている可能性が高いです。進行するに従って痛みが長く強く感じるようになるのが特徴です。ただし、すべてのむし歯に痛みがあるわけではないので、歯の状態が心配なときはむし歯のあるなしに関係なく歯科医で相談してみましょう。歯や歯茎の見た目
次に、歯や歯茎の見た目から原因を探っていきましょう。むし歯になりやすい人や、口腔内のトラブルになりやすい人は、定期的に鏡で歯や歯茎のチェックをするのがおすすめです。特に以下のような口腔内トラブルは早期発見がとても重要です。- 歯に変色や欠けが見られる
- 歯茎が腫れている
- 歯茎が下がっている
歯に変色や欠けが見られる
歯が黒っぽく変色していたり、歯が欠けたりしている場合は、むし歯になっている可能性が高いです。むし歯菌によって歯のエナメル質が溶かされ、象牙質が露出して歯に痛みがでています。また、歯の表面に白い斑点がある場合は初期虫歯であると考えられるので、なるべく早く歯科医で治療を受けましょう。歯茎が腫れている
歯茎が腫れている場合は、ストレスや歯周病が痛みの原因になっている可能性があります。歯磨きをしていて歯茎から血がでるという時は、口腔内環境を改善しなくてはいけません。普段のデンタルケアの見直しをかねて、歯科医で定期検診を受けるのをおすすめします。歯茎が下がっている
歯茎が下がって以前よりも歯が長くなったような気がするというときは、歯周病によって歯根が露出していることが疑われます。一度下がってしまった歯茎は元に戻らないので、早期治療が大切です。しっかり治療をすれば、歯周病の進行は抑えられます。歯を叩いたときの痛みの有無
歯を歯ブラシの後ろなどでコンコンと軽く叩いたとき、痛みがなければ知覚過敏で歯がしみている可能性が高いです。この場合は、知覚過敏用のデンタルケアアイテムや、歯科医で薬を塗布してもらうことで改善します。逆に、歯を叩いたときに痛みがあるばあいは、むし歯になっている可能性が高いです。歯ぎしり・食いしばりの有無
歯ぎしりや食いしばりの癖がある人は、ストレスによって歯や歯茎に負担がかかって痛みが出ている可能性があります。自分で歯ぎしりや食いしばりをしているかわからないという場合は、以下の項目をチェックしてみましょう。- 朝顎が疲れている
- 前歯が大きく削れている
- 歯に接している舌が凸凹している
- 下顎の内側にでっぱりがある
- 頬の内側に線がついている
歯がしみるときの対処方法7選
歯がしみるときや痛みがあるときは歯科医に相談するのが一番ですが、忙しくてなかなか歯医者にいけないこともありますよね。そこで、歯がしみるときにおすすめの対処方法を紹介します。セルフケアと歯科医でのケア両方を紹介しているので、参考にしてみてください。- フッ素が配合されているデンタルケアアイテムを使用する
- CPP-ACP(リカルデント)配合のデンタルケアアイテムを使用する
- 何もつけていない歯ブラシてしみる箇所を擦る
- マウスピースを装着する
- 歯科医で知覚過敏用の薬剤を塗布してもらう
- 正しい歯磨き習慣を身につける
- 歯科医で治療をする